2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

素粒子講座その2

量子数の算数 現在のところ、物質の最小単位は陽子や中性子ではなく、それらさえも、より基本的な粒子でできている。 たとえば陽子は2個のアップクオークと1個のダウンクオークで、中性子は1個のアップクオークと2個のダウンクオークで、できている。こ…

科学ミーハーによる素粒子講座

ニュートリノを光より速く飛ばすことができたという報告が反響を呼んでいます。科学ミーハーのわたしはそれに乗じて、今回から数回にわたって、素粒子物理学を特集します。高校までの知識の整理にはじまり標準模型までをつなげられたらなと思っていますが、…

まだお隣さんはいない

惑星探査の黄金期 NASAの「ケプラー」と欧州の「HARPS」のデータが、最近天文ニュースを続々と生み出している。恒星が2つある「周連星惑星」や地球に似た環境を持つ惑星の発見である。これらは地球に比較的近いところにあり、広い銀河系にはまだ見つかって…

ガトーラボ・ハラダ

お菓子製造工場 ぐりさんの地元にあるハラダといえば、ガトーフェスタ・ハラダ。土産物としてしばしば目にするあのラスクは、 甘〜くていい香りがして、あっという間になくなってしまうが、化学界でハラダといえば、大阪大の超分子科学・原田明氏だ。このラ…

2人のE

図書館で数理科学2011年9月号『特集:「オイラー」』を読んでいたとき、以前三十路ドクターとこんな話をしたことを思い出した。「オイラーとアインシュタイン、どちらがより天才か?」もちろん両者とも重要かつ大量の業績を残しており、優劣を決めるのが目…

大発見のその後

元文献はNature 474, 19 (2011)。 ヒ素細菌のその後 2010年、NASAの女性研究者ウォルフェ=サイモン氏らが、カリフォルニア州にあるモノ湖でヒ素を利用して生存する細菌を発見したという論文(Science, doi:10.1126/science.1197258 (2010))が発表された。…

新世代発明王

いまの自分があるのは 渋谷駅から歩いて行ける東京大学駒場キャンパスは、閑静な住宅地に囲まれた緑豊かな場所。大きな書籍部やテニスコートがある。そのなかの生産技術研究所准教授兼バイオナノ融合プロセス連携研究センター センター長が竹内昌治氏だ。今…