2012-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ポアンカレ3部作

ポアンカレは、20世紀初頭に現代科学の基礎を築いた。『科学と方法』『科学と仮説』『科学と価値』は邦訳で読めるため、日本ではポアンカレ3部作として認知されている。 わたくしドクタータカハシはいま、『科学と方法』を現代語訳する作業の最中である。岩…

カタツムリ型電子図書館

知的な貝殻 カタツムリは、静かに生きているイメージがある。実はあの殻、電磁波を薄く広く吸い取っている。カタツムリのようならせんを銅線で実現すると、音波を含めた電磁波を微弱だが広帯域の周波数にわたり受信するのである。いわばカタツムリは情報を薄…

チューリングの残したもの

偶然の一致 ウェブには宝物がザクザク埋まっている。情報間にミッシングリンクを見出すことで、すごくわくわくできる道具である。特に科学や数学の分野は無料でいくらでも論文が読めるし、研究成果も公開されている。 今回ぼくはぞくっとする偶然の一致を見…

地球が1公転する間に

緊急事態発生! 名古屋大学の増田公明氏が、奈良時代に大量の放射線が宇宙から降っていたとする測定結果を Nature に発表した。たった2ページのこの論文は、今年の10大科学ニュースに入ると噂されるほど、驚くべき結果である。なぜなら、天文学的にはこの…

ヒトはやはり作って生きる

革新は技術者たちにあり 国政選挙が近づいています。「マニフェスト」として流行った二者択一の選挙ではなく、かつてないくらいの数の政党がつくられては腕を組んだりしています。そのなかで、ぼくのこの27年間の人生でありえなかったほど、「大きな問い」が…